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有宮くんは
そんなあたしの元へ
歩いて来ると
「よお」
と言って
あたしの手を握った
きゃーっと
ファンたちが騒いでいる
「あ、有宮くんっ?」
「協力するって言っただろ
お前は佐条の彼女のフリしときゃ
いいんだよ」
「え……」
そう言って
彼はあたしの手を引いて
校舎へと入っていった
「こうやってれば
お前は佐条の彼女だって
みんなも、いつか信じるだろ」
「でも……」
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