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「どうしたら戻れますか…
あたしに出来ることがあったら
何でもします」
泣き顔を見て
佐条くんは驚いている
「どうして」
彼は一言いった
「…本当の
有宮くんに会いたいから」
涙が頬を伝う
「そしてちゃんと
伝えたいから…」
「……」
「あたし…
有宮くんのことが好きなんです…」
静寂が屋上に広がる
風があたしたちの間を通って行った
「そうか」
佐条くんは
そう一言残した
「考えてみる」
こくりと頷いたあたしは
彼に縋るしかなかった
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