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「忘れねーよぉ
あんたこの前
俺が殴られたとき
有宮とキレーな顔のオトコといたじゃん」
あの対決の夜のことだ
「…なんの用ですか」
「用っていうか、
うちのボスがあんたのこと
連れて来いってさ」
「いやです」
「イヤって言っても
俺も困るんだよねー」
すると
彼の背後から
ぞろぞろと仲間が現れた
「大人しくしてりゃ
痛くはしねーからさ」
「……いやっ」
逃げ出そうとした瞬間
腕を掴まれ
あっという間に口元を
布で塞がれた
「……んんっ」
「…いくぞ」
「有宮にはボスからメールが
くるだろうよ」
「……!」
佐条くんに迷惑がかかってしまう、と
あたしは首を振る
「愛しい王子は来るかなぁー?」
けけっと笑って
彼らはあたしを連れ去った
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