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有宮くんに
なりきっているのだろうか
あたしはじっと彼を見つめる
彼の瞳の温度が
昨日までと違う
そう感じた
乱れた制服を見た彼は
あたしを力強く抱き締める
「悪い
遅くなった」
「……佐条く……?」
そのとき
彼の胸元で何かが光ったのを
あたしは見た
それは
あたしが有宮くんにあげた
サックス形のネックレスだった
「あ……」
有宮くん、だ
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