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身体を吸いつかせた女が俺を見下ろしながら腰を蠢かす。
闇に映える白い肌が蠢くたび、甘美な刺激が脳を溶かしていく。
強烈すぎる快楽の連続。
それは底のない沼に呑み込まれていくような恐怖だ。
それでも俺は逃げることができなかった。
それが自身の希みなのか、あるいはそこに存在する圧倒的な『差』にすくんでいるだけなのか、それすらも判断できない。
女は無言のまま律動を続け、俺の喉だけが光の差し込まぬ大気を振るわせる。
やがて俺の限界を察すると、女は笑みを浮かべた。
女の動きは激しさを増し、それとともに快楽が俺を締め付ける。
やがてそれに耐えられなくなると、俺は自らの一部をその中へと吐き出すのだった……。
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