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声をかけるのは
彼に、すべてを
ぶちまけた日以来だ。
急に不安に襲われる。
大丈夫、
これは仕事だ。
仕事に真面目な彼は
無視したりはしないだろう。
例え私を
軽蔑していても。
緊張しながら
彼の元へ向かう。
「志藤くん」
「……小泉」
私の声に、
彼はすぐに振り返ってくれた。
そして辺りを見回し、
わずかに眉を寄せる。
「ひとりか?
GMは?」
「さっきまで
一緒だったんだけど。
忘れ物をしたと言われて
引き返されたの」
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