決着

8/27
前へ
/40ページ
次へ
声をかけるのは 彼に、すべてを ぶちまけた日以来だ。 急に不安に襲われる。 大丈夫、 これは仕事だ。 仕事に真面目な彼は 無視したりはしないだろう。 例え私を 軽蔑していても。 緊張しながら 彼の元へ向かう。 「志藤くん」 「……小泉」 私の声に、 彼はすぐに振り返ってくれた。 そして辺りを見回し、 わずかに眉を寄せる。 「ひとりか? GMは?」 「さっきまで 一緒だったんだけど。 忘れ物をしたと言われて 引き返されたの」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2225人が本棚に入れています
本棚に追加