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「ねーぇ、オジサぁン。ちょっと遊ぼうよぉ」
酒と汗、加齢臭。あぁあと男の臭いと、
金のニオイ。
そんなニオイをアタシの嗅覚が察知する。知らない男、でもしなだれかかってみる。知り合いなんかじゃ、ない。絶対
ない。こんなキモいオジサン、知り合いだったら卒倒しちゃう。ホントは触りたくもない。でもさ、仕事だからさ。しょうがないの。
そんなキモいオジサンは、アタシを見てニヤニヤとキモい笑みを零した。
「へぇ……なんだよねえちゃん、イイ人とかいねぇの?」
「いないのぉ。寂しーからさ、抱いてくれない?」
ニヤニヤ、下卑た笑み。あんまり文句は言えない。ニコニコ、こちらは媚びた笑み。でもね、最近のオトコって媚びてますぅって顔が意外と好きなのよ。
媚びを嫌うのは、オンナでしょ。
ターゲット、捕獲。
適当なホテルに入った。
適当にヤった。
気持ちいいとかなかった。あのオトコ、めちゃくちゃヘタクソだった。そこらへんの高校生の方が上手なんじゃなァい?ってくらい。
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