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キーンコーンカーンコーン
「はい、今日の授業はここまで。ほら、待ちに待った昼休みだ。存分に休めよー」
俺のクラスの担任である小林先生(一応女だ)の授業も終わり、待ちに待った昼休みがやってきた。
「さてと………はかせー!購買に行こうぜー!」
「おう、今行くー」
チャイムが鳴り終わると同時に俺とはかせは生命の源であるパンを買いに購買に向かった。
ちなみに、この学校の購買は校内ではなく学校の中庭に設置してある。なんでそんなとこに設置したのか分かんないけど。
おかげで3階から1階まで降りて、靴を履き変えて外に出なきゃいけないという、果てしなく面倒くさい事をしないといけないわけで。
だけど、俺がそこまでするくらいここの購買のパンは美味しいのだ。まさに絶品。これを食べたら他のパンは食えないというくらいに。
「すいませんー、焼きそばパン一つください」
「はいよ。200円ね」
購買のおばちゃんにお金を渡し、焼きそばパンをゲットする。
ちなみにはかせはフワッと焼けているコッペパンを買っていた。
購買から戻ってくると、俺の机の両隣に姫と桜さんが昼食をとっていた。
「なんだ、二人共もう食べてたのか」
「えへへ、お先に食べてまーす」
「ほら、炎真君たちも早く食べたら?」
そう言って桜さんは座るように促す。
「うん。そうさせてもらうよ」
早速座って買ってきた焼きそばパンの封を切る。すると、ふんわりと焼きそばの美味しそうな香りが漂う。う~ん、いい香り。
「そういえば、炎真君っていつも焼きそばパンよね?」
「へ?そうだね。それがどうかした?」
「え、えっと………それだと栄養が偏っちゃうわよ?」
桜さんは仄かに顔を赤らめて俺に言う。
確かにずっとパンとかカップ麺とかだと栄養が偏るのは当然だな。むしろ、今までよく体を壊さずにこれたもんだ。
「まぁ、確かにその通りだけどね。でも、俺、料理できないし」
何故かわからないけど、俺は料理がからっきしできない。自分では上手く出来たつもりでも、他人に食べさせてみると『と、とても食べれたもんじゃない!』『お前は一体何を作ったんだ!?』『悪魔の誕生だ………」ってな感じになるし、自分でも食べてみたら半日気を失ってたからなぁ…………。我ながら恐ろしい。
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