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あたしと有宮くんは
相変わらず
昼休みには屋上にきて
一緒にお弁当を食べていた
変わったことと言えば
佐条くんは来なくなったこと
「二人の邪魔をするのは
野暮だからね」
と佐条くんは
ぱたりと足を向けなくなった
「…佐条くんがいないと
少し寂しいね」
「そうかぁ?」
有宮くんはあたしのお弁当に
箸を付けていった
「わかってる
本当は有宮くんだって
寂しいと思ってるはず」
すると彼は
あたしをじっと見つめた
「…お前との時間
邪魔されたくねーし」
「え……」
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