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2時間ぐらい弾いた頃だろうか
そろそろ昼食も気になっていたし
どんな心境だろうと腹は減るんだな
と思いながらひたすら弾く・・・
すると遠く船首の方から一人男が歩いてくる
私は視界に入れてない様なスタイルで
弾きながらそれでもチラっとは見る
こちらに近づいてくる
少し離れた距離だが少しこわもての男
絡んでくれるなよと思い私は彼を
意に介してない感じで弾く
もう数メートル
雰囲気で私を目指して歩いてるのを感じる
そして男は私の前で立ち止まり
腰を下ろした
・・・
『カッコいいですね^^』
えっ
コワモテと思えた遠目に見えた顔は近く
で見ると誰もを引き込むような
理想の笑顔を持っている様な男だった
彼は言った
あっちに自分らの部屋の人達居るんで
来ませんか?って
なんとなく彼の提案はこの船で
孤独な私に希望を感じさせる物だった
蜘蛛の糸ほど大げさでは無いにしろ
孤独を解くには十分な笑顔だった
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