1.ある村人の意見

5/9
前へ
/32ページ
次へ
 村長が叫んだ。  「おはよう、諸君!ご飯はちゃんと食べてきたかい?私は食べたのに動き回ってお腹が空いている!できれば親子丼が食べたい!家に帰ったら料理をする母上は寝ているだろう。だがしかし、私は料理を作るより食べたいのだ!早く帰りたい!」  これが時間ギリギリに来た奴の言う台詞か!!私が帰りたいわ!!  「村長」  書記さんが村長へ話を進めるように促す。  「あーそうだった。今日の議題は『中央公園のボール使用』についてだ」  始まったから話が進む前に説明しよう。  村長は毎週木曜日22時30分から公開の話し合いを行う。村民は年齢問わず参加可能だ。毎回日程が決まっているわけではないが、先月から始まり今日までは毎週欠かさずに開かれている。  「ボールで遊ぶのが禁止だと!?バカなんじゃないの、前の村長?ボールで遊べない公園とか、公園じゃねぇよ。」  このように、大抵村長が好き勝手にしゃべって、聞いた村民が各々意見を言い、村長対村民で話し合う。  注意すべきなのは始まってすぐ、正に今このタイミングで意見を出さないと、村長の意見が通るシステムが確立してしまっていることだ。  「村長!近くの家にボールが当たった時のことを考えると、危険であることから禁止していたのだと思います」
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加