夢見るままに、待ちいたり

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「お帰りなさいませ!」 更にクトゥルーは目を疑った。 生き残った末息子クトゥルヒーが、 憎い女禍そっくりな格好をした男の娘、 乙姫になっていたからだ。 「クトゥルヒー何だその格好は!? 何でお前の父や兄弟を殺した女禍の格好を!?」 「ほほほ!復讐で頭が一杯の母上に相手してもらうには、 こうするしかありませぬ」 「貴様!じゃあ女禍にやるつもりだった事をしてやるよ!」 「あうぅ!ごめんなさい母上!」 母クトゥルーに壮絶な触手虐待をされる息子クトゥルヒーを見て、 配下の魚神ダゴンとハイドラは動揺した。 「うわ!やばいギョ!」 「マジヤベェな、こいつは止めた方が良いよな」 「待てい!殿下の顔をよく見よ」 ダゴンやハイドラより先輩の魚神ムナガラーは、 触手折檻されているクトゥルヒーこと乙姫を指差した。 「ほほほ!大成功」 クトゥルヒーは憎い女禍の格好の乙姫となる事で、 敵意と言えど母クトゥルーに相手してもらえる様になり、 虐待に苦しみながらも密かにガッツポーズをしていた。 「愛の形は人それぞれ、 殿下が望んでいるなら放っておくのだ」 「でも・・・・・」 「ムナガラー!一番長い下僕のお前がついていながら!貴様もお仕置きだよ」 「ははー!ニヤリ」 「お前もかい!」 密かにガッツポーズしながら主クトゥルーの罰を受ける重臣ムナガラー。 SMは一見Sが主導権握っている様に見えて、 本当はMに握られているのやも知れない。
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