奇妙な女子

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巡回の帰りに出くわした騒ぎ。 その中心にいた突然現れたという人間は、斬れと言いながら生きたいと言う……多数の目撃者がいなければ気が狂ったとしか思えない奴だった。 沖田の判断で屯所へと連行したのだが、副長に名乗った後、ソレは黙ったかと思えば急に倒れた。 「……ーで、総司はコイツの言ってる事を本気で信じてるのか?」 倒れたソレを見やり言い放つ副長は、放置で話を続けるつもりらしい。 「信じるというか、目撃者が多くて信じざるを得ない感じですね」 沖田も副長に倣い……気にはなるが俺もそうした。 「後は着ている物は異人のですが、流暢に話しますしね」 確かに髪や瞳は黒かったが、着ている物がこれなら異人と繋がりがあるのではと俺は思う。 「……間者じゃねぇのか?」 さすが副長、確かに間者の可能性もなきにしもあらずです。 「んー、それはないと思いますよ。だってこの人、最初からバッサリ斬れって僕に言ってましたし」 「ハァ?どういう事だ?」 沖田はそれには答えず俺を見てくる。 それに呆れ、ため息を一つ吐いてから口を開いた。
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