奇妙な女子

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「まず仕事着の黒Yシャツとスラックス、これは着物にあたるもの。こっちのはエプロン、前掛け。財布は……お金、金子を入れる巾着。定期はこの時代にはないから説明不可。ポケットタオルは手拭い……ティッシュは懐紙、水筒は水筒だよな?竹筒の方がわかる??携帯は先の世のからくり、実演……藤堂さんこっちむいてー『ピロン』はい、フォトガラが撮れましたー。あとポーチ……は、中身色々で説明面倒だけども、まぁ常備薬やら小物が入ってる、他に女に必須な物とかも。スケジュール帳は冊子とは違うけどまぁ似たような物、ボールペンは筆ね。あとはのど飴とハンドクリーム、リップクリームは……」 秋野は言いながら手に取り、軽く投げるように部屋へ転がしていく。 唯一、先の世のからくりだけは丁寧に扱っていたあたり貴重な物らしいが、他は息つく間もなく物の名を上げ説明のように俺達にもわかる言葉を吐くを繰り返していった。 「ーと、ここまでで何か気になる事ある?」 平らになった布袋を床に置き、邪魔になったのか髪を左耳下あたりでゆるく一つに束ねた後、秋野が聞いてきた。
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