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A 「それではよろしいですか?位置について…、用意、ドン!」
第一走者のBと然がスタートした。
快調に飛ばす然。Bを徐々に引き離して行く。
2周目、女子チームはCにバトンタッチ。さらに差をつける然。
女子チームは、さらにCからD、DからE、EからFとバトンをつなぐ。その間も、然は1人で走るが、さすがに5周目はペースが落ちて、かなりFとの差が縮まってきた。
6周目、然は僅かなリードを保ったまま、闘にバトンタッチ。
闘「よくやった、然。後は俺に任せておけ」
然「…」
その数十秒後、FがGにバトンタッチ。
飛ばす、闘。追いすがるG。
8周目、闘は1周近い差を、Hにつけた。しかし、9周目エースであるAにIからバトンが渡ると、Aは猛然とスパートし始めた。
少し、前半に飛ばし過ぎた闘は、9周目後半からペースが落ちてきた。
そのため、10周目に入る頃には、2人の差は半周もない位になっていた。
闘「少し、前半飛ばし過ぎたか?しかし、俺は絶対に勝つ!!」
Aは、無言で闘を追い上げていた。
闘が残り100m程の所に来た。後ろのAとの差は、もう10mあるかないか…。
2人がゴールへと走る。
闘がついにゴールした。
後ろのAとの差は、ほんの数歩だった。
然「よく頑張りましたね、闘!」
闘「勝ったよ。辛うじてだけどな…」
A 「完敗でしたわ。私も全力て走りましたのに、追いつけませんでしたわ」
然「いやいや、あなたのすごさには驚きました。1対1の勝負でしたら、闘も負けてたかもしれません」
A 「あなた達は、良い人みたいだから、良い事を教えてあげるわ。ここで第2階層は終わりだけど、第3階層はダメ宮って呼ばれてる3人しかいないから、たぶん楽勝で勝てるわ。だけどその上の第4階層は、『魔の第4階層』って呼ばれてるらしいから気をつけた方がいいわよ。じゃあ、がんばってね」
少しして、二人は少女九を後にした。
闘「この上の、第3階層は楽勝らしいな?!」
然「でも、その上の第4階層は恐ろしいらしいですし、少しでも、第3階層で、第4階層の情報を集めた方が良いかもしれません」
闘「それはそうだな。話変わるけど、次の部屋は何て名前だ?」
然「そういえば、見ませんでした」
闘「どうせ、『天秤宮』を少し変えた名前なんだろうけど…」
第八章(天秤宮、天蝎宮、人馬宮に似た宮)に続く
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