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「な、何でそんな可愛い事言うの……っ///」
か、可愛い!?
何考えてんだよっ!
廊下の真ん中で顔を抑えてうずくまってしまった。
えっ!?こんなところでうずくまるのか!?
「ど、どうしたんだっ?
具合でも悪いか?」
ガバッと起きて潤んだ目で数秒見つめられてから、ギュッ。
え……?ギュッ……?
何故か抱き締められていた。
コイツのいい匂いがする
なんか、いい気持ち……。
じゃなくて……!!
「お、おま……何し「西崎」」
「え……?」
「西崎 蓮」
抱き締められて耳元で名前を自己紹介された。
「わ、わかった、西崎
とにかく離れて……」
「ヤダ」
はあ!?なんなんだよコイツは!
「名前教えてくれるまで離さない」
「宵月……で」
「え……?」
「宵月奏って言ってるだろ!!」
女っぽい名前だから本当はあまり言いたくなかった。
西崎はさっきより強い力で抱きしめてきた。
おい、離すって約束だろっ!
「じゃあ、「かなちゃん」だねっ!チュッ
校長室すぐそこだから!またねっ」
俺の頬に微かな温もりを残して走り去って行った。
な、なんだよ……
そんな笑顔で見られたら怒れないだろ
バカじゃないのか……///
次は俺が廊下にうずくまる番らしい……。
顔は、きっと今凄く赤い、人に見られるなんてごめんだ。
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