第1話 超能力はある日突然やってくる

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 すると。  台所から母さんが爽やかに朝の挨拶してくる。 「あら、おはよう」  なんで起こしてくれなかったんだよ!  母さんは気楽に笑って言ってくる。俺の口調を真似して、 「『俺、もう母さんとは話さねぇから』って言ってきた反抗息子はどこの誰だったかしら?」  朝は別だよ! 今から走っても完全に遅刻じゃねぇか! 「ほら、そこにパン置いといたから。パンだけでも食べないとお腹すくわよ」  急いで俺は食卓の上にあったパンを口にくわえる。 「はい、お弁当」  サンキュー! 「走るのはいいけど、車に気をつけて行きなさいよ」  わかってる!  それだけを言い残して、俺はパンをくわえたまま家を飛び出した。
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