第28話 相変わらずな日常

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 ※  後日。  無事、病院から退院した俺は久しぶりに学校へ登校した。  久しぶりの教室に入れば。  心配していたダチ達が駆け寄り、俺の肩を叩いてくる。 「よぉ、ミラクル王子」  みらくるおうじ?  俺は聞きなれない言葉に顔を歪めた。  いつの間にかあだ名が変わっている。 「お前、マジ心配したんだからな」 「もう学校出てきて大丈夫なのか?」  あー、まぁ。うん。めちゃくちゃ元気だし。 「病院で余命受けたわけじゃないんだよな?」  全然。普通に元気。だから退院してきたんじゃねぇか。 「絶対だな? 隠し事ナシだからな」  おぅ。色々と悪いな、心配かけて。  言葉なく。  ダチ達が俺の背をぽんぽんと軽く叩いてくる。  元気ならいいんだよ、とばかりに。  ふと。ダチの福田が俺に声をかけてくる。 「ってかさ、お前最近ずっと不思議続きだよな」 「行方不明になったり死の淵から甦ってきたり。ほんとミラクルばっかっていうか」 「実はお前、神様なんじゃねぇのか?」 「なんかお前を拝んどくとご利益ありそうだな」  ぱんぱん。  ――って、コラ。俺の前で手を合わすな、縁起でもない。 「どうせご利益あるなら頭の方にあってほしいな」 「来い! 俺の未来にミラクルビーム!」 「志望校に受かりますように!」 「無理無理。そこまでご利益ねぇって」  オイ。 「よし。じゃぁレベル下げてオレは次のテストで平均取れますように」 「馬鹿、どうせなら満点と言え。そこは」 「南無南無……」  一斉に拝んでくるな! お前ら全員神社へ行け!  ――ふいに。  クラスの女子数人が、俺の名を呼んで集ってきた。  
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