51人が本棚に入れています
本棚に追加
/305ページ
※
それぞれの席に着いて。
俺はようやく気付く。
背後に座る福田へと振り返り、
なぁ、福田。――朝倉は? 休みか?
「あーそっか。お前知らないよな。朝倉の奴、ここ最近ずっと学校ズル休みして来ねぇんだよ」
え? 何かあったのか?
福田が曖昧に首を傾げながら答えてくる。
「あったっつーか、なんか……。
この前くらいに上田が様子を見に行ったらしいんだが、なんか朝倉の奴ヤバイぐらいにひきこもりでオンライン・ゲームに熱中しているらしいぜ」
あの朝倉が?
「あぁ。しかもずっと暗い部屋ン中でパソコン開いてぶつぶつ言いながら──」
「コラ、そこ! いつまで私語をしている!」
またあとでな。
「あぁ」
教師に叱られ、俺と福田はそこで一旦会話を切った。
最初のコメントを投稿しよう!