プロローグ

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部屋を後にし、何度もあくびをしながらゆっくり食堂と呼ばれる12畳程の部屋に向かい、歩いていく。 留奈にとって食堂は、唯一皆が揃う場所であり、あまり興味の無い場所。 いつも騒がしく落ち着けない食堂は、留奈にとってうざったい場所であり、長いはしたくない。 せめて静かにして欲しいと何度も思ったことかわからない。 だが、このログフォースと言うギルドのルールで必ず朝は皆で食事をしなくてはいけないと決まっている。 それは、このギルドの実質的な創設者である父の創意でもある。 〝早く食べて早く出かけよう。〟 そう思いながら、食堂の前に着き扉を開く。 いつも見慣れた光景が視界を占領する。 大きなテーブルが真ん中に1つ。 それを取り囲むように椅子が配置されており、それを囲むように皆が座り留奈が来るのを待っていた。 「留奈。遅いよ。」 一番奥に座り、不機嫌そうな少女の名は神崎由奈。 このログフォースでリーダーを務める双銃使いで、留奈の叔母である。 だが、血も繋がっておらず、神崎と言う苗字も玲奈の死後、名乗り始めたらしい。 旧名は 由奈=レヴァンティン=下諏訪。 ウィルスが原因で成長を止められている為、見た目は私と変わらない8歳のままである。
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