プロローグ

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「由奈君。良いじゃないか。 寝る子は育つものだ。」 先程も紹介したが、名医の上条拓也。 正直、下半身の駆動音がうるさい。 「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。 時に玲奈さんや。 飯はまだかのう…」 「お爺ちゃん。玲奈お姉ちゃん…もとい、玲奈さんはもうこの世にいないのよ?」 「ほうかいのう。 時に…玲奈さんや… 飯はまだかのう。」 「はぁ……。」 由奈と漫才のような会話をしている老人の名は康介。 母と父の死後、ショックを受け完全なるアルツハイマーとなってしまったらしい。 元は父や母達の料理番を勤めていたらしいが、今では時間になると適当な物を勝手に出す料理生産機の様な存在となっている。 「あーもう…お爺ちゃんたら… また涎をたらして…… 料理なら今目の前にあるでしょ? 留奈お姉ちゃん。 早く座って? 」 康介の隣で老人介護をしている少女は、戸塚優真。 母の死後、このログフォースにやって来た栗毛にショートカットの7歳。 瓦礫の街を彷徨っていた所、由奈によって保護されたらしい。 一応能力者で、髪と同じ栗色の瞳が金色に光ると気弾と言う手から衝撃を発する光球を撃てるらしい。 他にも気功法と言う人体の気の流れを操り、傷を治したり出来るので、現状拓也の助手も勤めている。
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