第1章
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学生の時と、社会人になってからと、男性とは二度付き合ったことがある。 どちらも、相手から声を掛けられて始まり、同じ一言で終わった。 「別にぼくのことなんて好きじゃないんでしょ」 好かれている状態は心地よかったが、火が付いたような、夜中でも駆け出して会いにいきたくなるような、そんな爆発的な感情にとらわれたことはなかった。
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