五年前

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ガラァッ 「やっほー♪」 元気よく扉を開けたのは、癖っ毛がチャームポイントのムードメーカー、春輝。 「おせーよ春輝、放課後15分以内には来いっつってんだろ」 文句を言っているのは、とにかく外見が完璧で、何かと女子からモテる彼方。 僕は…大して特徴の無い平凡な男子。名前は渓人。 「だってだって先生の話長いし!文句なら先生に言ってよ」 「知るかそんなの。抜けて来い」 「イヤイヤ、無理に決まってんじゃん」 僕達3人は、高校からバンドを組んでいる。バンド名は仮で「Our Trace」。今まで歩んできた道を忘れないように、という意味で、春輝が考えた。 昨年の7月くらい、僕はギターで彼方がベース…までは決まっていたが、ドラムが出来る人を探していたら春輝に出会った。 あの時から活動を始めたから、もう2年目になる。
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