好きと信頼は必ずしも=とは限らない

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「そこまで信用できない人じゃないと思うわよ。モテるだろうとは思うから、そりゃ今まで遊んだことくらいはあるだろうけど……」 「うん、わかってる」 「別に、それほど悪い噂も聞かないし? 春妃、悪いイメージばっか先行して勝手に不安になるのはよくないよ」 「わかってるってば」 美佳の言葉はいちいち尤もで……私はやるせなさを誤魔化すように手の中のサンドイッチを頬張った。 頭ではわかってるのだ。 だけど、やっぱり言葉で確認したいし……それを、亨の方から期待するのはわがままなんだろうか。 「……見た目で、とか。悪いイメージばっかり先走っちゃうのはね。私が亨のことよく知らないからなのかも」 今まで、どんな風に女性と付き合ってきたんだろう。 元カノは社内にいたりするのだろうか。 そんな、気にしても仕方のないことなのに気になってしょうがない。 気になってしょうがないのは、何故かって。 「……春妃、間宮さんのことあんまり信用してないんだ」 ……その通りだ。 好きって気持ちばかりが先行して、信頼だとかそんなものを抱けるほど、彼のことを知らないのだ。
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