第1話

橋本くん

理科が終わって、教室に向かう。

ホールにいるかな

あの人。

１、2組の前の廊下を、とぼとぼと歩きながらも嫌な予感を感じていた。

あ。

案の定、その人はホールにいた

星野さんと。

窓ぎわにある、木製の長椅子に座って笑ってる

ほんとに仲、いいんだなぁ

恋人みたい。

思わず、二人を見ていたら星野さんと目があった。

すると、星野さんは私の方に駆け寄ってきて

「駿が、なぎちゃんのこと面白いって言ってたよぉ。｣

「う、うん。」

な、なぎちゃん､､､名前呼び。

話したことないのに。

「仲良くしてあげてねぇ。駿、良い人だから！」

にっこり笑っているのが、怖く思えてくるのは気のせいだろうか。

｢うん。｣

仲良くなんてしないけど。

最後にニッコリ笑って、橋本くんのところに走っていった。

最近、ツイてないな、、。

昨日は、ボール顔に当てられるし、倒れるし。

橋本くんに色々してしまったし、女子には冷たい目で見られるし。

静かに何事もなく過ごしたかったのにな、。

まぁ、これからは接点ないし、平気だよね。

その後は、何もなく放課後、部活の時間がきた。

まぁ、しいて言えば、女子の視線くらいで。