橋本くん

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体育館のすぐそばに建っている、部室棟の階段を上がって "女子剣道部" と書かれたドアをノックして開ける 「こんにちはー。」 笑顔で挨拶すると、先輩たちも挨拶をしてくれた 静かで地味な私が、剣道部に入ったのは、小学生のときに剣道を習っていたから 見た目はすごく弱そうだけど、一応大会のレギュラーには入っていた。 紺の道着と袴を着て、体育館にいく。 「失礼します」 と言いながら体育館の入り口で、一礼をし足を踏み入れた。 隣を見ると、体育館の中心で区切られた緑のネットの向こうでは、バスケ部がいた。 バスケ部がいると思うと、憂鬱な気分になる。 なぜなら、橋本くんがいるから。 ‘’バスケ部は、人数多いからどこにいるか分からないなぁ。‘’ 無意識のうちに、橋本くんをさがしていて ‘’わ、私、なんで探してるんだろ。‘’ と、顔をそらそうと横を向けようとした時 橋本くんが、視界に入って。 しかも、目が合ってしまった そしたら、橋本くんはこっちに手を振った なんのつもりよ、、、。 あんなことされてこっちは女子から、にらまれてるのに。 橋本くんは、多分このことを知らなさそうだし。
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