黒田だけど黒田じゃない!?

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私の名は黒田彩花(クロダアヤカ)……17歳。 その私は今、恐らく……完全にあの世に居る。 なぜ、こうなった? なぜ私は此処に居る? 何で死んだ? …………あぁ思い出した。確かチャリで転んだんだ。 でもチャリで転倒で死ぬってどうなの? てか、そもそも私はあの世に行きたかった訳じゃない。戦国時代に行きたかったのに……どうやら実験は失敗だったらしい。 「実験って何?」って? ほら、あれよ!あれ!良くタイムスリップする時って階段から落ちたとか、車に跳ねられる直前とか、とにかく命の危険にさらされた時に起きるでしょ?だから試したの。 「何で、そんな阿呆みいたな事するんだ?」って野暮な質問は無しよ! だって私は生粋の歴史オタク何だから! だから行きたかったの……タイムスリップしてでも行きたかったの!それなのに何であの世に行くのよ!うわぁぁん!! 「黙れ!お前はさっきから何を一人ベラベラ喋ってる!とっとと来い!お前の番だ!」 「え、閻魔!閻魔だよね!?」 「それ以外に何に見える阿呆が!大体頭の被り物にも『閻魔大王』とでっかく書いてるだろうが!」 「あっ本当だ!」 「地獄行き」 「えっ?」 「何かもう話すの面倒くさいし地獄行きね、お前」 「ちょっと!そんないい加減な決め方で良いの!」 「うん閻魔だし」 「うん閻魔だし。……じゃないわよ!」 「うるさい!黙れと言っているだろうが!何をしている早く連れてけ!」 「はい!!」 返事した赤鬼、青鬼に両サイドから腕を持ち上げられ強制連行された。 そして地獄の門まで来た時に何故か私の意識は遠のいて行った……
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