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「ぬのですね。は言ってませんが何時代かと聞かれれば今は永禄4年ですが?」
「永禄って確か社会の勉強で習ったけど今より400以上も前の時代よ?」
「はて?400年以上も前の……では今は何年だと?」
「そりゃ平成よ」
「平成?……聞いた事がありませんが」
「聞いた事がない……」
何だか嫌な予感がして来た。
「これはもしかしたら今流行りの?流行ってるか解らないがタイムスリップってやつですか!」
そんな結論に至ろうとしていたら半兵衛さんが尋ねて来た。
「そう言えば名はなんと?」
「えっ?竹中 彩夏ですけど……」
「竹中!一緒ですね!?ですが身内では無いみたいですが……彩夏殿の生まれは?」
「えっと……それが幼き頃から親も無く一人だったので解らないのです」
咄嗟に嘘を付き誤魔化した。今は様子見をした方が良い予感がしたから。
「そうでしたか。では行く宛は今はあるのですか?」
「無いです……」
「では名が一緒とは何かの縁ですし家に来ますか?」
そう言って微笑んでる半兵衛さん。
「迷惑にならなければお世話になります」
「迷惑だなんてとんでもない!ささっ参りましょう!」
名が被っただけで喜ばれた私は流行りのタイムスリップ……をしてるならしてるで流行りの帰り方で!って何だ!?とか思いつつ、その流行りの帰り方が見付かるまでお世話になる事に決め戦国時代の竹中家へ向かった。
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