第1章

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彼女の誕生日が近かったのでプレゼントを探して色んなショップを見て回っていたある日。 ふと目に留まったジュエリーショップに入ってみた。 ショーケースに入ったジュエリーを見てみる。 そこはプラチナにダイヤが乗ったリングが並んでいて、値段を見ると引くような数字だった。 げ… 覗いた頭を上げた時、目の前に店員が立っていた。 黒のスーツの男性店員は柔らかい表情で微笑む。 「エンゲージリングをお探しですか?」 俺よりほんの少し背が高いその店員とは目線がほぼ同じだった。 胸にプレートの名札が付いていて「森下」とあった。 「いや、誕生日プレゼント探してて」 「彼女さんにですか?」 「あぁ、はい」 「こちらはどうでしょう」 少し離れたショーケースへと案内される。 「こちらは少しカジュアルなデザインとなっております」 シルバー、ゴールド、ピンクゴールドのリングやネックレス、ピアスが並んでいる。 「私どものオリジナルブランドなんです」 そう言いながらケースから三点取り出した。
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