てるてるぼーず。

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――緑豊かなグリーンタウン―― 自然豊かな町には似合わないような雨が降り注いでいる。 町の中心にある大きな川を一人いの少女が見つめている。 ショートボブの黒髪に大きな瞳、華奢で小柄な為白いミニワンピースがよく似合う。 「水かさが増してる。 これじゃ堤防が突破されるのも時間の問題ね。 橋も決壊したら町の機能はマヒするわ」 荒れ狂う川を見て少女は眉間にしわを寄せた。 「…………」 川の上流から何かが流れてくる。 少女はそれを凝視する。 凄い勢いでソレはやってきた。 「ど、どざえもん!?」 その流されているソレが人である事を少女は確信した。 「……助けて頂けないのでしょうか?」 流されながら助けを求める。 「しょうがないな……」 激流の中意を決し少女は人助けを行う。 常人では流されてしまうであろう川の流れにも負けない少女からはタフさが伝わる。 「恩に着る。 服まで濡らして……クシュン!」 少女が川岸に引き上げるとソレ……青年はぶるっと体を震わせた。 短い金髪に鋭い碧眼。 長身で筋肉質、アーマーに腰には大きな剣をつけている。 ぱっと見、彼は貴族……いや上級の騎士に見える。 「そんなびしょ濡れじゃ風邪ひくわよ? ウチ近いから来るといいよ」 少女は自分の濡れたスカートを絞りながら青年に言う。 「かたじけない」 ガシャンとアーマーの重たい音を立てながら青年は深々と頭を下げた。 そして二人は少女の家へと向かって言った。
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