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「お父さん?
あぁ。
あのヘッポコ勇者か。
自己犠牲呪文を使うなんてバカだ」
ミオラの言葉を魔物は完全にバカにしている。
「許さない!!
フアイアボール(火の玉)!」
アリトを押しのけ怒ったミオラは魔物に魔法攻撃をする。
「甘い!
マジックバリア(魔法防御)!」
瞬時に魔物はバリアをはり、魔法を跳ね返した。
「く……」
跳ね返された衝撃でミオラは尻もちをついた。
「そんな下級魔法で俺を倒せるとでも思ったか?
ガッハッハッハ!」
ミオラの魔法を跳ね返し魔物は高らかに笑った。
「……どけ」
尻もちをつくミオラを起こし、アリトは前に出る。
「な、何でしゃばってるのよ。
アンタが敵う相手じゃ……」
しゃしゃりでるアリトをミオラは怪訝な顔で見る。
「どうやら俺の探し人はコイツに殺されたようだ……」
キッとアリトは魔物を睨みつけている。
「え?」
今まで優しい表情をしていたアリトの表情ががらりと変わりミオラは少しゾッとした。
「……俺は数年前魔物暴走が起こった時に魔物の巣窟へのり込みある人と共に魔王討伐をした」
キリキリとアリトは歯を食いしばる。
「ある人って……まさか!」
アリトの言葉にミオラはハッとした。
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