第1章

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自動ドアが開く音がした。 それと同時に熱気が入ってくる。 「瑠偉、生徒さんがお待ちですよ。」 瑠偉の母親は少し怒り気味に言葉を発した。 私は振り返る。 瑠偉がいた。 逢いたくて逢いたくて待ち望んでいた瑠偉がそこには居た。 目の前で見る瑠偉は肩幅がしっかりしていて 少し長めの髪はサラサラしており 煙草と香水の入り混じった香りがした。 「はじめまして、こんにちは。」 私は挨拶をした。 瑠偉は笑顔で 「はじめまして、こんにちは。 ではこちらへどうぞ~」 話し方が柔らかくも受け取れるが、 お客様用の話し方なのかもしれないとも思えた。
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