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楓「何か……すごいですね夕紀さん」
夕「えぇ~、そうかな~?」
楓「そうですよ!
私……中学に上がってから、記憶の障害を背負ったきっかけで両親が離婚しちゃった自分がいるのが嫌で
それを周りに変な目で見られるのも嫌で、変にチャラチャラした女性を気取ってたんです」
夕「……………」
楓の真実を真剣に聞く夕紀
楓「でもこれは逃げだってことに、ちびな友達と接してるうちに気付かされたんです(笑)」
夕「ふふっ、いい友達だね!(笑)」
楓「はい(笑)
でも夕紀さんは私みたいに逃げたりしないで、しっかり翔さんを追い掛けてたんですね…」
夕「う~ん、半分正解かな(笑)」
楓「えっ?」
楓は不思議そうな顔をして夕紀を見る
夕「高校の途中は他の人を……まぁ後々分かった半分血の繋がった人を好きになった時もあったんだ
それでも翔は……ここにいたの(笑)」
夕紀はそう言って両手を左胸にあてた
楓「心……ですか?」
夕「うん(笑)
今でも鮮明に覚えてるなぁ…
中学校の入学式……遅刻ギリギリで教室に入ってきた翔を見て、その瞬間に教えられたの(笑)」
楓「教えられた?何をですか?」
夕「教えられたのは…………
恋する気持ちに……愛の温かさ
愛情だったの(笑)」
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