第3章~友達~

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健「…………」 健斗はチラチラと愁や慶樹、凪に昭人を見ていた 特に……凪のことを見ていた 健(申し訳ないことしちゃったよね…… せっかく僕に声を掛けてくれたのに、何であんなことを………) 健斗は髪を両手でワシャワシャとしながら机に肘をついていた そんなことを健斗が思っている時に…… ガラガラガラ 前から女子が2人入ってきた 健斗には身長の低い方が何やらご機嫌斜めのように見えた 楓「強引ではあるけど、許してもらえてよかったんだから いつまでも怒らないの」 楓はポンポンと沙羅の頭を撫でた 沙「許す許さないで怒ってるんじゃないの! 楓がくれた私の宝物にあの先生が『そんなヘッドフォンなんか』って言ったことが、我慢できないの!!(怒)」 沙羅はそう言って首に掛けている藍色のヘッドフォンに手をあてた 楓「それは常々私だって言ってるじゃん 何年前にあげた物だと思ってんの? いい加減、新しいのに「楓は特別だもん!!」 沙羅は楓の言葉を頬を膨らませながら遮った そんな子どもっぽい沙羅を見て微笑する楓 そんな2人のやりとりを健斗はジッと見ていた 健(いいな……僕もあんな友達がほしいな………… でも……あの人と同じ言葉を言われるなんて思わなかったから………) 健斗はそう思いながらチラッと凪のことを見た
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