第4章~宿泊学習~

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愁「えっ?」 愁は2人で楽しそうに話している楓と沙羅を見た 愁「確かに沙羅が首に掛けてるヘッドフォンは藍色だけど、楓は……緑色あるか?」 不思議そうに聞く愁に慶樹は無表情のまま答えた 慶「2日前にあいつに話し掛けられた時に緑色のネックレスしてたから、外してなかったらあるかもな」 愁「まじか! 俺見てくるわ!!」 愁はそう言って楓たちの元へ向かう 健「す、すごいね慶樹 よく覚えてたね!」 慶「まぁ、これはサッカーの時はかなり役に立つけど 普段の生活の時は病気みたいなもんだからな」 慶樹は溜め息をついてそう言う 凪「病気? どういうこと?」 慶「…………話していいよ昭人」 昭「おう…… って人任せかい!!」 昭人のツッコミを軽くスルーして慶樹は自分の席に戻った 健「ど、どういうことなの昭人 慶樹が病気って……」 健斗はすごく不安そうな顔をして昭人を見る 昭「あいつは1度視界に入れたものは絶対に忘れないんだ 記憶力が良いなんて言葉は生易しい……あいつの【超記憶症候群】の前ではね」 凪「超……記憶症候群?」 昭「まぁ普通の人なら羨ましいの一言が出てくるだろうね 誰もが羨ましいと思える裏には、所持者しか知らないリスクがあるんだよ 大き過ぎて……見失ってしまうほどのリスクがね」 昭人は少し複雑な顔をして慶樹のことを説明した その昭人の表情から、慶樹の過去の辛さが分かった気がした凪と健斗だった
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