第4章~宿泊学習~

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篠「それは本来私が助けないといけないことだったけど、どう助ければいいか分からなかった でもあの子たちは乗り越えていった…… 歯を食いしばって、耐えて耐えて…… そして幸せを勝ち取っていったの」 昭「……その世代は今、どうしてるんですか?」 昭人は真剣な顔をして、いつもとは違う敬語を話しながら聞いた 篠「あの子たちが卒業したのは今から10年前…… 今はプロのサッカー選手の人や、プロのバスケ選手、監督 医者になった人もいて 幅広く活躍してるわ(笑)」 昭「ええっ! プロのサッカー選手!!? だ、誰ですか!!?」 自分がサッカーをしている昭人は驚きながら先生に聞く 篠「分かるかな? 松下 純輔君」 昭「……先生………… 俺、大ファンですよぉ!!!!」 昭人は興奮気味に篠崎先生にキラキラした目を向ける 篠「ふふっ、きっと喜ぶわ(笑)」 昭「えっ、まじすげぇ!! 先生!俺、サイン貰えねぇかな!!?」 篠「そう? なら、後で聞いておくわね(笑) あっ」 篠崎先生はそろそろ目的地に着くことに気付きマイクを使って生徒に声を掛けた 篠「まもなく目的地に着きまーす 寝てる子は起こしてあげてー」 篠崎先生はそう声を掛けてマイクを置いた時にふと思った 篠(あれ? 確かあの子たちの結婚記念日って今日だったかしら? 有名な温泉宿だし、もしかしたら来てるかも…………)
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