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雷太の言葉を聞いて体こそ向けないが足を止めた慶樹
雷太はそんな慶樹の様子を見てゆっくり慶樹の前まで歩いた
楓はそれを横から見つめる
雷「君、新入生歓迎の挨拶言ってたろ?
いや~マジすげぇーわ(笑)
頭も良くてサッカーも上手くて、加えてイケメンだなんて羨ましいなぁ~!」
慶「…………何が言いたい?」
冷静に言葉を返す慶樹の前に立って雷太はスッと手を出した
雷「お友達になりたいなぁ~(笑)
俺もその7人に入れてよ!」
楓「…………えっ?」
楓からしたら予想外だったのか、少し声をこぼしてしまった
雷「何か楽しそうだしさ!
俺の仲間も紹介するし、楓ちゃんだよね?
楓ちゃんが好きそうなイケメンも「悪いな」
雷太の言葉を遮って慶樹は雷太の顔を見た
雷「…………悪いなとは?」
慶「そのままの意味だ……
俺たちは虹なんだよ」
雷「はぁ?虹ぃ?」
慶「ああ……
虹が空高く浮かぶ時に雷なんていらねぇ」
慶樹はそう雷太に言うと楓に『行くぞ』とだけ声を掛けて体育館に向かった
雷「ふぅ~ん……まぁ一筋縄にはいかないね
でも天才って案外簡単に崩れちゃうからなぁ~」
雷太そう言って右手の親指と人差し指で輪を作った
その輪には慶樹と楓が入っている
雷「壊したいなぁ~全部」
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