第4章~宿泊学習~

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温泉宿の外に出て2人は歩いていた 慶「たまには昭人にも感謝するもんだな」 楓「えっ?どういうこと?」 楓がそう聞くと慶樹はピタリと足を止めて楓を見た それに合わせて楓も足を止めて慶樹を見た 慶「なぁ、楓……」 楓「……何?」 慶「お前ってさ…… 名字1回変わったことある?」 楓「えっ?」 慶「今は君島 楓かも知れないけど…… 昔………… 小学2年生くらいの頃には………… 箒根 楓だったりしない?」 慶樹はらしくない様子で恐る恐る聞いた 楓はその質問に対して………… ポロッと涙を流した 慶「えっ……」 楓「グスッ……グスッ……ングッ、グスッ…」 慶「か、楓大丈夫か?(汗)」 慶樹は楓の肩を掴んで近くにあったベンチに座らせた 少しの間、黙って下を向いている慶樹と泣きながら下を向いている楓 そんな中…… 楓がゆっくり口を開いた 楓「慶樹………… ごめんね? 私………… 中学生からの記憶しかないの」
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