プロローグ

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女が男の顔を優しく見ながら、囁いた。 「……ねぇ」 女が舌舐めずりをする。 「私のこと……好き?」 「ああ、マジで惚れた」 女がベッドにかけられているシーツを手に取った。 しゅるり。 音と同時に、白いシーツがフワリと舞う。 「良かった……」 そうして、シーツを男の顔に巻きつける。 「あんたも本望でしょう?……惚れた女に殺されるなら!!」 そのまま万力の力で締め付ける。 男が激しく暴れながら、女の手を振りほどこうともがく。 けれども、女は微笑んだまま――。 男をぐいぐいと締め付ける。
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