真王国領土

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「はぁ~……」 流石に溜息も出ますね。 あれだけの距離を歩いたのは何時振りでしたっけ・・・ 暫くベッドに倒れ込みます。 この部屋は共和国と違ってお洒落な造りですね。 一言で表すならば、共和国の宿を{和}とするとこの宿は{洋}ですかね。 とかなんとか………… 「綾、そうしていると寝てしまうわよ。 シャワーを浴びてからにした方がいいわ」 イヴさんが最もなことを言います。 でも……眠気が………… 「……う~ん……よいしょ!!」 私は気合を入れて立ち上がると先を譲ってくれたイヴさんに ニコニコしながら個室に入りました。 勝手に思ったことなのですが、 自分でもニコニコがオーバーな気がしたのは疲れていたせいでしょう。 きっと…… イヴさんはツーン……としていました。いつも通りでしたね。 熱いシャワーが身に沁みます。 ここ数日、本当に色々なことがあったように思えます。 イヴさんや勇者の皆さんとの出会いも偶然ではなかったように思えるほどです。 これがイヴさんが言っていた宿命{テレジア}というものなのでしょうか? ……違うかもしれませんね。わかりませんが………… まぁ何にしても、この先も今まで以上のことが起こる胸騒ぎがします。 それが良いことなのか……悪いことなのか………… そこまで考えた所で、私は考えるのを止めました。 個室から出るとイヴさんは先ほどと変わらない体勢で 部屋に置かれた新聞を読んでいます。 長らく真王国を離れていたせいか、一般向けの情報でも欲しいようです。 私はイヴさんに一言声をかけた後、 個室に入っていくイヴさんの後ろ姿を見ながら 眠りについてしまっていたようです。
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