真王国街道

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1時間ほどたったのでしょうか。 私がうとうとしながら窓の外を覗くと、 そこは中心街の街はずれのようでした。 私は人がまばらに増え始めたその景色を見て、 ふと、良いことを思いつきました。 「あの、イヴさん」 「何かしら?」 「まだ定期集会にはまだ時間がありますよね?」 「そうね」 「寄り道する気はありませんか?」 私のその提案にイヴさんの返答よりも早く飛びついたのは、 アレフさんでした。 「いいね!!行こう行こう!!」 どうやら冒険心に火がついたらしく畳みかけるように騒ぎます。 単純なのはいいことですねー。 「あの、私もなんか色々見てみたいなぁ~……とか。 ほら、初めて来た土地だし……」 飛鳥さんはなぜか視線を泳がせながら言いだしにくそうな表情で 話をしだします。 雪さんは黙ってこそいますが、事の成り行きに興味津々です。 マーニャさんは、う~ん、難しい表情のままですね。 私は思いの他いい感じの加勢を加えてイヴさんに言い寄ります。 「どうでしょうか?」 イヴさんはいつもの変わらない表情で何か考えているのか 暫く黙っていましたが、諦めたような表情になり私に言いました。 「綾の頼みならば仕方ないわね、少しの間なら寄り道をしてもかまわないわ」 その時のアレフさんと飛鳥さんときたら満面の笑みでした。
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