3人が本棚に入れています
本棚に追加
私達は程よい場所で馬車を下り、後は徒歩で正宮に向かうと
馬車の引手のエルフにイヴさんが告げていました。
その様子をマーニャさんが見ており、
他の者達は気にすることもなく駆け出していました。
「ちょ、これ見て見て。こんなアクセサリー見たことないよ!!」
飛鳥さんがアレフさんに話しかけます。
「ちょ、痛てーな、俺はこっちの武器屋見たいの!!ひっぱんなって!!」
「……魔道書…………これは共和国に無い…………」
雪さんはもうマイワールドですね……
「うふふ~、皆楽しそうでなによりだね~」
マーニャさんはこの土地に慣れているせいか落ち着いていますね。
それにしても手をつけられませんね……
「法王様、本当に馬車はよろしかったのですか?」
町まで歩いて付いてきた護衛が話します。
「何度も言っているわ、大丈夫よ。それよりも周りにばらさないで頂戴。
こんな場所で目立つと面倒でしょう。私のことはイヴで構わないわ」
「も……申し訳ございません」
こちらもなんだか大変そうですね……
私はと言うと……自分から言いだしておきながら
…………う~ん、特に……。
「あ、あの扇子……」
何故だか惹かれたその扇子は、
透き通る海のような下地に桜が数枚散っている扇子でした。
最初のコメントを投稿しよう!