真王国街道

4/6
前へ
/125ページ
次へ
私達は程よい場所で馬車を下り、後は徒歩で正宮に向かうと 馬車の引手のエルフにイヴさんが告げていました。 その様子をマーニャさんが見ており、 他の者達は気にすることもなく駆け出していました。 「ちょ、これ見て見て。こんなアクセサリー見たことないよ!!」 飛鳥さんがアレフさんに話しかけます。 「ちょ、痛てーな、俺はこっちの武器屋見たいの!!ひっぱんなって!!」 「……魔道書…………これは共和国に無い…………」 雪さんはもうマイワールドですね…… 「うふふ~、皆楽しそうでなによりだね~」 マーニャさんはこの土地に慣れているせいか落ち着いていますね。 それにしても手をつけられませんね…… 「法王様、本当に馬車はよろしかったのですか?」 町まで歩いて付いてきた護衛が話します。 「何度も言っているわ、大丈夫よ。それよりも周りにばらさないで頂戴。 こんな場所で目立つと面倒でしょう。私のことはイヴで構わないわ」 「も……申し訳ございません」 こちらもなんだか大変そうですね…… 私はと言うと……自分から言いだしておきながら …………う~ん、特に……。 「あ、あの扇子……」 何故だか惹かれたその扇子は、 透き通る海のような下地に桜が数枚散っている扇子でした。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加