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私達三人が前方の一団に追いついたのは
日がちょうど真上にきたあたりでした。
この場所は深い森で辺りは薄暗く、
汚染が広がっているのか木の色が変色しています。
イヴさんは汚染が少ない場所は、
汚染箇所があるごとに浄化していたようですが、
ここ辺り一帯の酷い場所は手を付けず、
私たちが合流するのを少し待っていたようでした。
私たちが来るとイヴさんは話し出しました。
「この場所で半径1kmの樹木を一度に浄化します。
浄化は3分ほどで終わります」
「その間、私は何をしていればいいでしょうか?」
「周囲の異常に気付いた汚染された獣達が錯乱して襲ってきます。
広範囲を浄化しながら私自身が相手をするのは面倒なので
暫くその獣達を抑えていてほしいです」
「わかりました」
「注意する点はその獣達から外傷を受けないこと。
受けた個所から瞬時に化膿、変色し、
全身に至ればもれなくあの者達の仲間入りです。
外傷を受けたらすぐに私に報告すること、以上です。」
彼女は説明を終えるとすぐに詠唱に入り、
足元に小さめにあった白い魔方陣が一気に拡大しました。
辺りは天に昇る白い光の粒に包まれ、上空で消えていきます。
私は少し見惚れてしましましたがすぐに辺りがざわつきだし、
あちこちから汚染されたウルフが飛び出してきました。
私は大剣を振り上げ、ウルフに斬りかかりました。
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