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無事に肉を食べきり
私達が歩いていると、
確かに1時間ほどで町の端に着きました。
そんなに速く動けるなら歩かなくてもいいのに
そう思いましたが、
私のために歩いてくれているんだな、なんて思い浮かべたら、
なんか嬉しくなりました。
イヴさんに担がれて移動するのも気が引けますし……
「なんかありがとうございます」
「何のことかしら」
「いえ、なんでもないです」
「……隠れるわよ」
そんなことを話しているとイヴさんは突然私を引っ張り
そんなことを言います。
私はされるがまま納屋に入り、小窓から外を見ました。
暫くすると、物々しい兵団が前の道を通っていきます。
「……なにか見つかるとまずいことでもありましたっけ?
というか私達、追われていましたっけ?」
私が雰囲気に飲まれて小声で話すと、
イヴさんは苦悶の表情をみせます。
「あの人達はあなたにとって悪い人達よ」
それだけを言った後、何も言いたくないようでした。
あの兵団を私は見たことがあります。
共和国の兵団です。
その人達が悪い集団と言うには、何か違う気がします。
どちらかと言うと正義である風に私は思います。
私はその疑問を拭えないまま、
兵団が通り過ぎるのを待つしかありませんでした。
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