勇者

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目の前の皆様4人がわいわい話しています。 「ほら、謝りなさい」とか、 「あいてっ、殴ることねぇ~だろ!!」とか、 完全に置いてかれましたね。 そうこうしていると、マーニャさんが、 「お二人はなんて名前なんですかぁ~?」 と、甘ったるい声で言ってきたので、 「あ、私は村雨綾と言います。えっとこの人は……」 「イヴよ」 たどたどしく自己紹介していたら、 先にイヴさんに自分で言われてしまいましたね…… イヴさんは相変わらず脇差の手入れを続けています。 「よろしくね~」 そうマーニャさんは言いましたが、なんか……鼻をすんすんしています。 「あれれ?イヴさんはエルフなんですか?」 突然そんなことを言ってきました。匂いでわかるものなのでしょうか? 「そうよ」 当然のように言ってきます。え?エルフなんですか? 「わ~、匂いでそんな気がしていました、嬉しいです」 どうやら匂いでわかるらしいです、 イヴさんも私に合った時に匂いを嗅いできましたし、 どうやらエルフは鼻が良いようですね。 マーニャさんはそう言った後、イヴさんに近づき、 イヴさんの頬に猫の様に自分の頬を擦りよせます。 イヴさんもまんざらでもないように受け入れます。 私は見ていると少し恥ずかしくなるような光景を見せられ 目を宙に泳がせるしかありませんでした。 勇者は……顔が真っ赤ですね。 「そうなると、フルネームはイヴ・エクシステンスですね。 ……ん?どこかで聞いたような?」 5秒ぐらい考えた後、彼女は顔が青ざめていきました。
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