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「だ……大丈夫ですか綾さん!!ボロボロじゃないですか……」
小雨の降る中、宿の前の私達が分かれたこの場所で、
飛鳥さんが心配して待っていてくれました。
雨が降ってきたので宿の中の散策をメインにしたのでしょう。
皆さんはまだ探しているようで、この場所には飛鳥さんしかいません。
「だいじょうぶです……飛鳥さん、冷えるので中に入りましょう」
私はそう言い、イヴさんに片腕を支えられながら歩きます。
イヴさんはお姫様抱っこしている雪さんを飛鳥さんに渡すと、
なんと私をお姫様抱っこしました。
「ふぇ!?……ちょ……イヴさん……」
私は内心焦りましたが、
小雨に濡れ、険しい表情が一層険しく見えるイヴさんを見て、
大人しく抱きかかえられたのでした。
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