騒動

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「右上腕骨、助骨2本……胸椎圧迫骨折……」 イヴさんがぶつぶつ言っています。 今の言葉を聞く限りやばそうです。 私はそっと傍を離れて和室の戸を閉めました。 外にはアレフさん、飛鳥さん、マーニャさんの 三人が心配そうに待っていました。 「だ、大丈夫なの?雪は……」 飛鳥さんが心配そうに言うので、 「私にはわからないです、 ……身体の原型が留まっているので本気では握っていなかったようですが……」 そう言うしかありませんでした。 ニ人が俯くと、 「ちきしょう!!俺が転倒しなければ……」 アレフさんが言葉を吐き捨てます。すると、 「何を言ってるんですか!!初めに転んだのは私です、私が……!!」 マーニャさんが涙ぐみながら訴えます。 私はマーニャさんを大胆にも抱擁してみました。 それが一番いいと思ったからです。 「大丈夫です、イヴさんは……すごい人です、必ず治ります」 私はイヴさんの凄さの片鱗は少ししか見ていませんが、 彼女の戦闘での視野の広さ、的確さを見て、 戦場での医術も優れていると賭けて言いました。 「そうね……綾さん、ありがとう、私が泣いても仕方ないわね……」 マーニャさんは涙を拭うと、隣の部屋に戻っていきました。 それに続き二人も部屋に戻り、私は一人になりました。
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