3人が本棚に入れています
本棚に追加
黙々と食べてますね、特に右横のイヴさんと正面のアレフさん。
斜め右前のマーニャさんはさっきから一言も話していませんね。
少し落ち込んでいるようです。転んだのは彼女ですが、
元凶の元凶はタオルを巻き忘れた私達ですし、
そんなに落ち込まないでほしいものです。
そう思っていると、イヴさんが話し出しました。
「……マーニャ……あなたの宿命は何かしら……」
唐突にそんなことを言います。
「え……?」
当然マーニャさんは聞き返します。
「あなたに与えられた宿命はなんでしょう……」
静かに続けます。
「わ……私の宿命は……まだわかりません」
マーニャさんはそう答えます。
するとイヴさんは食べるのを止め、マーニャさんを見据えます。
「……それがわからなければ、
あなたはこのことをずっと心に引っ掛け続けるは、
それは背負うことじゃなくて引きずること、わかるわね?」
マーニャさんは曖昧に頷きます。
「……強くなりなさい」
そう言ってイヴさんは食事を再開しました。
マーニャさんは難しい顔で考えたまま、
その後食事に手をつけることはありませんでした。
最初のコメントを投稿しよう!