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イヴさんの後をこっそりついていくと、話し声が聞こえてきました。
「やっぱりあなただったのね……
猿を操り私達を嗾けておいて、どういうつもりかしら……」
「はっ、なんのことでしょう?」
男がしらをきっています。
私は一層息を潜めて、草陰に隠れてみました。
「柊、貴方がここにいるということは、
共和国は酷く焦っているようね……いい気味だわ」
「あんたは嫌いだったねぇ、共和国とやらが、
そんなにその信仰が嫌いかい?
あんた達とそう変わりゃしないとおもうがねぇ~」
「……あなた達はその神とやらを
利用しようとしているに過ぎないでしょう?
そんなもの、ただの権力よ」
「はっ……そいつがおいでなすったら、
世界がひっくり返るぜ、お前らも例外じゃねぇ。
古い神は捨てて、新しい神に乗り換えようぜ?
なぁ……?真王国の法王さんよ~……」
「……私の神はいつも1人よ、変わることはないわ」
「ははは、そうかい、まぁ、精々食い止めるんだな、
まったく、お前が居るとは思わんかったわ、じゃな~」
男はひとしきり話すと行ってしまいました。
何とも……敵対勢力でしょうか……?
柊と呼ばれた人物の立場がよくわかりません。
私はイヴさんにばれないようにこっそりその場を離れようとしましたが、
「綾……聞いてたでしょう?」
いつからかばれていたようです。
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