無料の世界

出発

脱衣場で勇者アレフが堂々と脱ぎだします。

「ちょちょちょちょ、前入った時も言ったでしょう！？
向こうで脱ぎなさい！！もぉ」

飛鳥さんに怒られます。なんか笑えます。

「雪さん、体、大丈夫ですか？」

私は雪さんが服を脱いだので身体をチェックします。

「……あんまりまじまじ見られると恥ずかしい…………」

「あ、すいません」

それにしても華奢な身体ですね……
まさしく運動は苦手です的な眼鏡女子の
王道を突き進む身体つき。
きっと頭は良いんでしょうね……見た目、的に…………

「……なんか変な偏見を植え付けられた気分です…………
不愉快です………………」

なんか心を読まれましたね……
顔に出てたのでしょうか……？

「ひゃっはー！！ふっろー！！！！」

アレフさんが風呂場に飛び込んで行きます。
アレフさんは単純で良いですね。
私なんか余計なことばかり日々考えています。

「あ～、もうバカ勇者、パンツぐらいたたみなさいよもぉ～……」

飛鳥さんが服を整頓してからついていってしまいましたね。

「あ……待って、アレフ…………」

雪さんもアレフさんを追っていってしまいましたね。
さて……私は振り返りました。